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日本人が世界的に見ても不安傾向が高いというエビデンス

集団主義傾向の高い民族ほど、セロトニントランスポーターが少ない傾向。
論文を見つけることができるGoogle scalarで
Culture–gene coevolution of individualism–collectivism and the serotonin transporter gene
と入力していただくとこちらの論文が出てきます。
2009年のものなのでデータとしては古いですが
アジア系は軒並みセロトニントランスポーターが
少ない傾向にあるので恐らく現在調べても同じような
結果になるのではないかと思います。
Culture-gene coevolution of individualism-collectivism and the serotonin transporter gene | Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences
Conventional evolutionary biology theory posits that organisms adapt to their environment and over time exhibit favourable traits or characteristics that best enable them to survive and reproduce in their given environment through the process of natural selection ( Darwin 1859).
https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rspb.2009.1650
https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rspb.2009.1650
セロトニントランスポーターとは
セロトニントランスポーターを説明する前に
セロトニン(serotonin)とは何かから説明しますと
生き物の脳には各種電気信号がニューロンを流れ
その発火エネルギーによって色々な思考や行動に
繋がるようにできています。
セロトニンはその電気を流すための
脳内伝達物質のうちの一つになります。
心が落ち着いたり、怒りが収まったり
不安な状態が解放されたりなどの
感情のブレーキ的な役割を担っているとされてます。
このセロトニンによる発火が少なければ
不安を感じた時に治ることがなくなり
常時不安を感じたままの状態になったり
怒りがおさまらず相手に永遠に怒りを
ぶつけてしまう、傷つけてしまうような
状態になったりします。
セロトニントランスポーターとは
そのセロトニンを多く吸収しやすいように
するための補助的な役割を持ち
多ければ多いほど楽観的で人生ハッピー
な陽気な人間と言えるでしょう。
日本人は全体的に少ないため
不安傾向が強い人種と言えます。
下記画像の(b)の赤い国ほどその
セロトニントランスポーターが少ない国
だそうです。
メリットデメリット
国によって不安傾向に差が出るということは
何かしらのメリットもあるはずです。
脳科学者の中野信子さんによれば
日本は火山や地震大国であり災害による
食糧危機、命の危機などに見舞われる
頻度が高いです。
その結果、自分たちが生きていくためには
災害を恐れたり、食糧が無くなったりしないよう
勤勉に働いて将来のために蓄えたり
危機感を伝え続けたりしなければなりません。
その結果日本人全体が不安傾向が高い方が
生存確率が高くなったのだろうとされているそうです。
また集団的な行動が多いほど
誰かを出し抜いくような
フリーライダーの出現も抑えられ
危機的な状況の時に早く復旧ができる
というメリットもありそうです。
ただ、科学が発展し情報の共有や
災害への対策もより強固になってきた
現代においてはむしろ別の
弊害も増えてきました。
特に日本人は富国強兵のために
より従順な兵士を獲得できるように
学校によって上に従うことが
当たり前とする教育を推し進めてきました。
例えば「前にならえ」
この整列する教育は世界的に少ないです。
ブラック企業にいても将来への不安のため
離れられないという特性を利用され
心が壊される人も増えています。
またセロトニンの少なさはうつ病などの
精神疾患や自殺の増加などの影響も多いです。
そういう意味では日本人も今後
科学の発展とともにセロトニンの傾向も
楽観的な人の方が生存確率が上がり
入れ替わる可能性はないとは言えないかも
しれません。